マーケティングリサーチの具体的活動

定量調査、定性調査を中心にどのような方法でマーケティングリサーチを行うかについて、紹介します。

マーケティング・リサーチには、このような調査があります。
定量調査 アンケート調査を中心に、主として数値データや記号データを収集するための調査。扱うデータが数値データや記号データであることから集計や分析に適しており、全体傾向を俯瞰したり、性年代、職業などの基本属性ごとの相違を把握したい場合に適しています。

定性調査

座談会やインタビュー形式により、被験者の生の声を収集することで、数値や記号データだけでは把握しきれない、回答の裏側に隠れた心理や本音を引き出すために実施する調査。

産業調査

ある特定の産業についての実体や課題、そして将来像などを調査するもの。
世論調査 統計的社会調査の一種でああり、多種多様の社会問題や、そのときどきに国民の関心が高いテーマや政党や総理大臣の支持率等を調査することが多いです。調査テーマに対する国民の期待や見解、意見などを把握する場合に利用されます。

そして、このような手法が用いられます

電話調査法

大規模な世論調査や即時性が求められる社会的テーマ(選挙の投票行動など)に対し、コールセンターなどから一般家庭に対し、電話を通じて質問をする調査方法。調査期間を短縮できるメリットがある反面、在宅率の高い層に回答が偏る傾向があります。質問量を多くできないことや複雑な内容を聞き出すことが困難というデメリットがあり、簡単な調査内容に適した調査と言えます。

FAX調査法

FAXを所有するモニター世帯を対象に実施する調査。
調査票を郵送またはFAXで送付し、後日、各家庭のFAXから返信してもらう方法。インターネット調査が利用できない層に対して調査をかける場合、FAX調査を実施することで補完することもあります。

訪問留め置き法

調査対象者宅を訪問した際に調査票の記入を依頼し、後日、記入済みの調査票を回収するために再訪問する調査方法。調査項目が多い場合や質問に対し熟考して回答をしてもらいたい場合に適した調査。

インターネット調査法

電話調査では不可能な、画像を見ながらの回答や郵送法では不可能な音声を用いた質問を行うことが可能であり、回答結果に対し、複雑なフローやロジックを組むことができるメリットがあります。
また、回答終了後、すぐに集計・分析が行えることから、実査中でも随時、回答を確認することができます。調査対象者は時間に制約されることが少なく、都合のよい時間に調査に協力することができるというメリットがある反面、調査対象者の偏りや調査慣れしている層からの回答になることから、代表性の問題を常に考慮した調査設計が不可欠です。

CLT(会場調査)

Central Location Testの略で、主催者が用意した会場に被験者を集め、実際の商品を見せてデザインの評価を得たり、食べる、飲むなどをして味に対する評価を得るなどのテストマーケティング手法として、利用される場合が多いです。

ホームユーステスト

調査会場で短時間の中で実施する調査では得ることが難しい調査課題の場合、家庭や職場など実際に商品を利用するシチュエーションで調査を行ってもらう方法。利用後の評価をアンケート用紙に記入したり、使用状況をデジカメ等で撮影し、評価結果と一緒に送るなど、使用条件、環境と評価の関係を把握する必要性が高い商品の調査に適しています。

ミステリーショッパー(覆面調査)

一般客を装い覆面調査員が店舗を訪問し、商品・サービスの品質、オペレーションの効率、従業員の接客レベルや清掃状況など調査する方法で、最近は専門の調査員ではなく、一般生活者がアルバイトとして覆面調査員を務めることも多く、消費者目線での調査に適した手法と言えます。

グループインタビュー

調査対象者として一定の条件を満たした人達を集めた座談会形式の調査方法。司会者(モデレータ)のもとで、決められたテーマに対し、ディスカッションする方法で、人の意見を受けたかたちで議論が活発になることで、消費者心理を深く掘り下げる効用があります。反面、影響力の大きい人の意見に誘導される危険性もあります。

デプスインタビュー

調査対象者とインタビュアーが 1 対 1で行う対面式のインタビュー。調査対象者の潜在心理や消費意識、価値観などを深堀し、消費行動との関係性を明らかにします。

AHP(階層分析)法

AHP とはAnalytic Hierarchy Process の略であり、意思決定の過程を構造化して分析する手法のひとつ。

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